とても怖い個人情報漏えい

「個人情報」とは、特定の「誰か」が判別できてしまう情報になります。例えば、「名前」だれでは法律としては「個人情報」には当たりません。名前とそれに紐づく「住所」があったとしたら、その情報で個人を特定できてしまうのでその情報は「個人情報」です。実は「メールアドレス」はこのような意味では個人情報に当たりません。名前とメールアドレスが紐づいても個人情報とはみなされないことがあります。というのも、「メールアドレス」は任意にすぐ変更することができるものだからです。そして複数持つことも可能です。そのような情報は、法的な拘束からは離れた情報です。ですが、一般的には「メールアドレス」も含めて「個人情報」と捉えることが一般的になっています。それだけ「メール」というものが人の暮らしに深く関わっている証拠でもあります。

そしてメールアドレスはいくらでも変えられるとはいえ、一度定着したものを変えるのはかなり手間に感じてしまうものでしょう。ですから、通常顧客などの情報を管理する場合は、メールアドレスやニックネームなども個人情報と同等に扱うことが通例となっています。それらの情報は個人にとっては「資産」と同等です。資産は守って当たり前ですから、それらの流出は恐るべき事態です。

それらの情報を収集してしまうようなウイルスが存在します。メールアドレスだけなら直接的な被害は少ないものの、実名や住所、職場などの情報が流出してしまうとそれはもはや「驚異」です。その中に銀行口座の情報、そしてクレジットカードなどの情報が加わると、もはや金銭的被害は確実でしょう。パソコンの能力は飛躍的に向上し続け、インターネットの回線も見る間に高速になりました。そんなパソコン、インターネットに、私たちは膨大な情報を預けています。仕事からプライベートまで、もはやパソコンとインターネットなしでは成立しないという次元にまで達しています。そして生きるために、つまり仕事をするため、暮らすために私たちは端末を介して情報を参照します。

私たちはすでに「情報」なしでは成立しないライフスタイルを確立しています。何かを購入したいときもパソコンなどの情報端末で「インターネット通信販売」を利用します。何かの問い合わせや、オンラインでの契約の際も、自らの「個人情報」を入力することは当たり前になっているのです。何の抵抗もなく、自然と、大切な個人情報を端末を介してインターネットに預けていることになります。それは現在ではごく自然な姿だといえますし、何のトラブルも起こるはずがないのです。そうしなければさまざまなことが成立しないことも事実です。

ただ、そのように「情報」が端末に存在する、インターネット上を飛び交うということをいいように利用しようとするウイルスが存在します。インターネット上を情報が飛び交うといっても、それは「一瞬」の出来事になります。インターネット回線上にずっとその情報が存在するわけではなく、通信には必ず「発する側」と「受け取る側」が存在します。情報の受け渡し自体は一瞬なのです。その一瞬を狙って、やり取りされている情報を第三者に送信してしまう、というのが個人情報を狙うウイルスの基本的な機能です。通信状態を検知し、予め与えられた送信先へ情報を送ってしまうのです。

 

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