ウイルスの拡散防止のためには

コンピューターウイルスの拡散を防止する最大の取り組みは、「感染しないこと」です。増殖機能を有したウイルスであれば、その端末のアドレス帳、そしてメールの送受信履歴などへも全て自分のコピーを送信してしまうのです。一度ウイルスに感染してしまった端末は、その端末自身が「ウイルスの拡散基地、中継所」になってしまうこともあるのです。ですから、ウイルスを拡散させないためには「感染しないこと」これがまずは鉄則です。ひとりひとりがまず自分の端末を守るところから始めれば、確実にウイルス拡散のスピードは落ちます。

ウイルスの感染を防ぐためには、正しいセキュリティに対する知識も必要です。ひとつひとつのウイルスの機能などは覚えてもどうしようもありませんが、どのようなインターネット利用が危険を招くことになるのか、どのようなサイト、どのようなファイルに気をつけなければいけないのかを意識するだけで、「リスク」はだいぶ低くなるでしょう。コンピューターウイルス感染への予防は、「絶対」ということはありません。どのようなセキュリティも、新種のウイルスに打ち破られてしまうことがあります。ですから、日頃から「リスク」を軽減させる取り組みを行わなければいけません。

そして、自身の端末のリスクを軽減することができるようになったら、今度は知人や友人にその知識や方法論を伝えることも大切です。ウイルスへの対処、セキュリティへの対策は、なかなか理解しがたいものがあります。そして、ウイルスにかからなければ「感染」の状態がわからないのですから、少しパソコンの調子が悪いだけで「ウイルスなのでは」と疑ってしまうこともあるでしょう。ウイルスを恐れるあまり、インターネットに接続しなくなってしまっては元も子もありませんし、ですが「危険なWebサイト」がどのようなものかもわからない。さらには「セキュリティソフトの契約方法」すらわからない方も沢山いるのです。

プリインストールされたアンチウイルスソフトがデスクトップにあるため、「このパソコンは大丈夫だ」と考えてしまう。しかし試用できる期間はとっくに切れていて、なんのセキュリティ対策にもなっていない、ということも多く見られます。セキュリティソフトがどのような状態にあれば正常であるのか、安心できるのか、そのようなことがわからない方はとてもたくさんいます。

いわゆる「ビギナー」の方々は、日々ウイルスに感染し、自覚がないままウイルスの拡散をほう助しているのかもしれないのです。そのような状態であるから、ウイルスの拡散は止まりません。その状況を変えるためには、ひとりでも多く「正しいセキュリティ」を実践する必要があります。それは、誰から聞いてもいいものなのです。ウイルスの被害を軽減させるため、自身が得た知識や経験談をビギナーの方に伝えることは、少しずつではありますが確実な拡散防止策です。

ウイルスがすべてのWebサーバーからなくならない以上、「感染しないようにする」ことが大切です。それによって拡散は確実に防げます。「感染予防」は自身の対策によってでしか成しえません。ウイルスと闘うための唯一の手段は「知識」です。その武器を、少しずつ人に分けることで、健全なインターネットを守ってもいいのではないでしょうか。

 

コンピューターウイルスの恐怖Topへ戻る